【来週の為替見通し/レンジは1ドル=89.00−92.50円】
今週の円相場は売りが先行した。過去最大規模の米国債入札を前に、米長期金利が上昇。円は一時9月21日以来の安値となる92.33円まで値を下げた。ただ、その後は徐々に下値を切り上げる展開に。米国株が大幅に下落したことを背景にリスク資産圧縮目的の円買いが入ったほか、原油など商品相場の下落をきっかけに対資源国通貨で円買いが強まった影響を受けた。
一時90.23円まで値を戻した。もっとも、29日に公表された7−9月期米GDP速報値が予想より強い内容となったことを受けて、投資家のリスク志向が高まると円は再び売りに押された。
来週、米国では11月2日に10月ISM製造業景況指数、9月住宅販売保留指数、9月建設支出、3日に9月製造業新規受注、4日に10月ADP雇用統計、 10月ISM非製造業景況指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)、5日に7−9月期非農業部門労働生産性速報値、6日に10月雇用統計、9月卸売在庫、 9月消費者信用残高などが発表される。
一方、日本では2日に9月毎月勤労統計調査、4日に10月マネタリーベース、5日に13−14日の日銀・金融政策決定会合議事要旨、6日に9月景気動向指数速報などが公表される。
来週の経済指標では、FOMCに注目が集まる。英フィナンシャル・タイムズ紙は23日、米連邦準備理事会(FRB)はFOMC声明で「長期間」という表現の修正を検討していると報じた。
市場では一時米早期利上げ観測が高まったものの、その後「低金利維持に関する表現を早期に変更する可能性は低い」との見方が強まり、利上げ観測は徐々に後退している。
このほか、2日の10月ISM製造業景況指数や6日の10月雇用統計など重要な経済指標の発表が相次ぐ。英や欧、豪の金融政策決定会合にも注意が必要だ。
来週の円相場は方向感が定まりづらそうだ。
欧州中央銀行(ECB)は6−7日に開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議で米国に対し「強いドル」の実現に向け信頼できる政策の実施を働きかける考えであると伝わった。
イングランド銀行(BOE)などからもドル安への懸念が表明されており、市場参加者からは「徐々にドル売りに動きにくい環境になってきている」との指摘があった。
一方で、「緩やかに景気が回復基調に向かう中で、低金利のドルは対資源国通貨や高金利通貨で売られやすい」との声は依然として残っている。
円・ドル相場はテクニカル的にも動きづらい位置にある。レンジは1ドル=89.00−92.50円を想定している。
【Nikoniko FX】