【アジアへ異動のモヒウディンUBS為替責任者、ドル強気姿勢崩さず】
11月2日(ブルームバーグ):来年1月シンガポールへの異動が決まっているスイスの銀行、UBSの為替戦略担当マネジングディレクター、マンスール・モヒウディン氏は、アジアの景気回復がドルにとって最良の好材料をもたらすと予想している。
今年3月にスイス国立銀行(中央銀行、SNB)がフラン売り・ユーロ買いを実施するのを3日前に予見したモヒウディン氏(39)は、「職務の一環として政策当局者と協議や仕事をする機会があるが、当局者らが近くドルを見捨てるとの印象は受けていない」と説明。「アジアに移れば、より詳細に情勢の推移を追えるだろう」と語った。
アジアのリセッション(景気後退)からの回復が欧米より早く進むなか、北京からシドニーに至るまでアジアの大都市に異動する銀行幹部が増えている。今年の騰落率でアジアの18の株価指数のうち15がS&P500種株価指数を上回っている。中国の2009年7−9月(第3四半期)成長率はプラス8.9%に達したが、米国はプラス3.5%、英国はマイナス5.2%にとどまった。
モヒウディン氏は先週のチューリッヒでのインタビューで、「豪州は最初に利上げに踏み切り、日本では新政権の誕生に伴い円のボラティリティが回復した。中国では回復が見られる」とした上で、「アジア太平洋地域は、為替市場のみならず世界経済にとっても重要性が増している」と指摘した。
下落が2年続いてもドル支持続く
ウルドゥー語に堪能で、イングランドサッカー、プレミアリーグの名門チーム、マンチェスター・ユナイテッド(マンU)のファンであるモヒウディン氏は、異動後もUBSのグローバル為替戦略責任者を務める。同氏は、ドルが向こう2年間下落したとしても、アジアの中央銀行から支持を失う公算は小さいと言明。米資本市場の奥行きの深さとドルに替わる「強い」通貨がないこと、同地域における米国の政治的重要性を理由に、ドルが世界の準備通貨であり続けるだろうと予想した。
同氏の見通しによれば、ドルは1ユーロ=1.30−1.60ドルのレンジの1.60ドルに近い水準で推移する。先週末は1.4719ドルで、年初来の下落率は5.1%となった。
【Nikoniko FX】