【ドルと円が強含み、株安でキャリートレード解消が継続】
東京外国為替市場ではドルと円が強含み。世界的な株安を背景に、低金利のドルや円を調達通貨とする「キャリートレード」を解消する動きが出ている。
ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.49ドル台前半でもみ合っていたが、午前10時すぎには1.4900ドルを割り込み、一時、1.4882ドルまでドル買いが進行。ユーロ・円相場は1ユーロ=132円台後半から一時、132円24銭まで円高に振れている。
カナダロイヤル銀行債券為替部の高安佳子部長は、「きっかけは株だが、ヘッジファンドや欧米企業の決算を前に、きょうに限らず今後もドル・キャリーなどのポジションの縮小や益出しが出やすい状況が続く」と予想。また、資源国通貨などが対ドルで売られる中、「クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)も重く、円が買われやすい」と指摘。
一方、他通貨に対するドル買いと円買いが交錯する中、ドル・円相場は1ドル=88円台後半から89円台前半でもみ合う展開が続いている。高安氏は、「88円70銭から89円10銭あたりには本日行使期限を迎えるオプションが集中していると言われており、ドル・円は方向感が出にくい」と説明する。
持ち高解消の動き
前日の世界的な株安の流れを引き継ぎ、20日の東京株式相場は続落して午前の取引を終了。アジア株や米株価指数先物もおおむね軟調な展開となっている。
ソシエテ・ジェネラル銀行外国為替本部長の斉藤裕司氏は、「米国の感謝祭を前に、今までの持ち高を解消する方向に行きやすく、株や原油も明らかに調整が入っているなという感じ」と語る。
こうした中、外国為替市場ではリスクの高い資源国通貨や新興国通貨が売られ、ドルや円が買い戻す動きが優勢で、ブルームバーグ・データによると、ドルと円は主要16通貨に対して全面高となっている。
日銀は現状維持、円は反応なし
日本銀行はこの日の金融政策決定会合で、現行の政策金利据え置きを決定した。決定後、円相場への影響は見られていない。
一方、藤井裕久財務相は午前の閣議後会見で、デフレ懸念が高まっていることを受け、「大変な危機意識を持っている。今の状態は正しい姿ではない」との見解を示した。日銀に対しては、金融政策面で「それなりの対応をしてもらわなければならない」としながらも、「今、超低金利政策を行っていることは間違いない。その限界もある」と述べた。
政府はこの日、月例経済報告を公表するが、斉藤氏は、「デフレ」宣言が盛り込まれれば、「予想通りだが、海外勢が円売りを仕掛ける可能性もある」としている。
【Nikoniko FX】